社内に公開したLLMサービス一覧
こんにちは。ICTチーム(というより)LLM-PJの中井です。
2023年4月頃LLM-PJ(:LLMプロジェクト)を立ち上げ、メンバ(10名ほど)でLLMの勉強とLLMを使った遊びをしています。
今回はその中で社内でリリースしてきたものを中心にご紹介いたします!
生成AIガイドライン(グループ全社対応) [2023/7]
何はともあれまずは生成AIガイドラインの策定が必要です。
策定に当たって著作権法の確認と生成AI利用時の問題点の整理を行ったうえで、各社の生成AI利用ガイドラインなどを参考にしながら、作成していきました。
著作権法については、弁護士への相談や、弁護士事務所が主催するセミナーへの参加を通して実施しました。
例えば、
-
機械学習時の学習データの著作権
-
生成物の著作権
と共に、各サービスの入力データを機械学習に利用するかどうか(≒情報漏洩の有無)にも気を付ける必要があります。
また、ガイドライン策定に当たり特に参考にさせていただいたのは以下の資料です。
- ディープラーニング協会の生成AIの利用ガイドライン(https://www.jdla.org/document/#ai-guideline)
ガイドライン策定は4月後半からメンバーを中心に動き出し、社内の関連部署の多くの協力を得ながら、2023/7/3、社内へと公開されました。
ガイドラインの内容は、生成AIの利用をできるだけ妨げないようにしつつ、情報漏洩や著作権には最大限注意するようにという内容になっています。
また、利用可能生成AIサービス一覧も参考につけており、その中には我々が社内向けに提供しているサービスも記載しています。
ガイドラインは世間の情勢やサービス規約の改定などに応じて改定しています。
ABC AI Portal [2023/7]
生成AIガイドラインと同時に、ガイドラインや、今後社内に提供するサービスのポータルサイトとして、ABC AI Portal を開設しました。弊社がGoogle Workspaceを利用していることから、認証の手間・作成の手間を考慮し、Googleサイトで作成しています。
ABChat(エビチャット) [2023/7]
生成AIガイドラインと同時にリリースした社内向けサービスとして、ABChat(エビチャット)があります。
チャット形式で利用するLLMであり、いわゆる社内版ChatGPTです。
Azure OpenAI Service(GPT-4)を利用したサービスで、GAS(: Google App Script)で作成しています。
えびちゃっと [2023/8]
地雷系女子「えびちゃっと」と会話できるGoogle Chat Botです。
彼女の画像は画像生成AIを利用して作成しました。
レスポンス速度の観点からGPT-4ではなくAzure OpenAI Service(GPT-3.5-turbo)を利用したサービスで、GAS(: Google App Script)で作成しています。
通常、「なの」とか「だよ」と砕けた普通の地雷系女子のように砕けた会話をしていますが、本記事執筆時点ではラジオ社72周年(11/11)が近かったため、お祭り仕様として、ABCキャラクターである「エビシー」の口調をまねて、語尾が全部「シー」になっているシー!
ABChat Plus [2023/10]
Google chrome 拡張機能を利用したLLMサービスです。
Azure OpenAI Service(GPT-3.5)とGASを利用しています。
機能は以下の通り複数あります。
- Google検索の内容をそのままLLMに問い合わせします。回答は、検索結果のWebページに埋め込んで表示しています。
- Webページ(どのページでも!)の任意の場所を選択し、右クリックメニューから「要約」「説明」をLLMにさせることができます。
- 文章作成ポップアップが常に(どのページでも!)表示され、好きなタイミングで利用できます。例えばメールを作成する場合、宛先、送り元、メール概要を簡単に入力すればメール文章案が作成されます。メールだけでなく、Googleドキュメントで議事録作成時などでも利用でき、応用範囲は無限大です。(本機能は現在α版です。社内リリースは今月中を予定しています)
まとめ
本記事では、LLM-PJがこれまで社内にリリースしたサービスについてご紹介しました。
現在は普及段階であると考えており、様々な接点を従業員を作ることによってLLMに慣れ、自身の業務へ活かしていただこうと考えています。
今後も様々なサービスのリリースを準備中です。
またこれまでは業務効率化が中心でしたが、遊び要素が前面に押し出されたようなサービスも…!どこかでまたご紹介いたしますのでお楽しみに!